社内でも話題になりやすい「リファラル採用」は、うまく使えば優秀な人材を確保しやすい一方で、「紹介したら関係がこじれそう」「そもそも声をかけづらい」と感じる人も多い制度です。この記事では、なぜリファラル採用は気まずいと言われやすいのか、その理由とメリット・デメリット、さらに合格率や「紹介を避けたほうがいい人」の特徴まで、初めての方にも分かりやすく解説します。読んだあとには、職場でリファラル制度の話が出ても、自信を持って判断しやすくなるはずです。
リファラル採用が気まずい理由3選
ここでは、多くの人が感じがちな「リファラル採用は気まずい」と感じる代表的な理由を取り上げます。人事担当者だけでなく、社員側のリアルな心理もイメージしながら読んでみてください。
理由① 不採用になったときに気まずい
リファラル採用で最も多い悩みが、「紹介した友人が落ちたときにどう顔を合わせればいいのか」というものです。実際の調査でも、友人が不採用になることへの不安からリファラルへの協力に慎重な人がいるとされています。
- 友人から「なんで落ちたの?」と聞かれても答えにくい
- 自分の評価まで下がったように感じてしまう
- その後、飲み会やプライベートで会いづらくなる可能性がある
このような不安が積み重なり、多くの人がリファラル採用は気まずいと感じやすくなります。
理由② 友人に自社の本音をどこまで話すか迷う
リファラル採用は、自社を他人に勧める行為でもあります。そのため、普段から会社への不満がある人ほど、紹介する際に本音と建前のバランスに悩みやすいと言われています。
・残業や給与、水準など、マイナス面を正直に話すと応募をためらわれるかもしれない
・逆に、良い面だけ伝えて入社後にギャップが出ると、関係が気まずくなる可能性がある
こうした「どこまで話していいか分からない」という感覚が、リファラル採用は気まずいと感じる一因になっています。
理由③ 社内での「えこひいき」イメージが怖い
友人や元同僚を紹介して採用されると、社内で「身内採用」「馴れ合い」と見られるのでは、と不安になる人もいます。特に小さな組織ほど、紹介者と被紹介者が一緒にいる場面が多く、周囲の目が気になりやすい雰囲気が生まれやすいと言われています。
・同じ部署に友人が増えると、他メンバーが疎外感を覚える可能性
・評価や昇進で「紹介枠だから優遇されている」と疑われるリスク
こういった懸念があるため、制度自体には賛成でも、実際に紹介することには二の足を踏む人が出てきやすいのです。
また、リファラル採用では、紹介した人が活躍するかどうかが、自分の見る目や信頼にも影響するのではと気にする声があります。そのため、「もし活躍してくれなかったら、自分の立場が微妙になるかもしれない」というプレッシャーにつながることがあります。
メリットとデメリット
ここからは、企業側・求職者側それぞれの視点で、リファラル採用のメリットとデメリットを整理します。気まずさと上手に付き合うためにも、良い面と注意点の両方を押さえておくことが大切です。
リファラル採用の主なメリット
リファラル採用には、採用コストやマッチングの面で大きな強みがあると言われています。
- 求人広告・人材紹介料を抑えやすく、コスト効率が良い
- 社員がスクリーニングしてくれるため、カルチャーフィットしやすい人材を見つけやすい
- 候補者も事前に社内事情を聞けるため、ギャップが小さく、早期離職のリスクが下がる可能性がある
このような点から、多くの企業でリファラル制度の導入が進んでいるとされています。
リファラル採用の主なデメリット
一方で、リファラル採用には構造的なデメリットも存在します。
- 同じ属性の人ばかりが集まり、組織の多様性が欠けるリスクがある
- 紹介した人が辞めると、その人も辞めてしまう可能性がある
- 不採用時に紹介者と候補者の関係が悪化するなど、「気まずさ」からトラブルが生じる可能性がある
このような懸念があるからこそ、制度設計や運用の工夫が重要だとされています。
メリット・デメリットの整理
以下の表に、代表的なメリット・デメリットをコンパクトにまとめます。
| 項目 | メリット | デメリット |
| コスト | 採用コストを抑えやすい | 紹介インセンティブ設計を誤ると負担が増える可能性 |
| 人材の質 | 社風に合う人材を見つけやすい | 同質的な人材が増え、多様性が下がるおそれ |
| スピード | 温度感の高い候補者と出会いやすい | 社員のネットワーク頼みで、急募には向きにくい |
| 人間関係 | 信頼できる人と一緒に働きやすい | 不採用・トラブル時に気まずくなる可能性がある |
このように、制度としては魅力も多い一方で、うまく運用しないと「リファラル採用は気まずいだけの制度」になってしまう危険もあります。
採用しちゃいけないNG人材とは?
ここからは、実際にリファラル制度を使うときに「このタイプの人は紹介を慎重に考えたほうがよい」と言われるNGパターンを紹介します。あくまで一例ですが、トラブルを避けるうえで参考になるはずです。
・「とりあえず今の会社を辞めたい」だけで転職理由があいまいな人
・仕事の愚痴が多く、責任よりも権利を強く主張しがちな人
・これまでの職場で短期離職を繰り返している人
・紹介する会社の業務内容やカルチャーに、明らかに興味が薄い人
こうしたタイプの人を何となくの情で紹介すると、入社後にミスマッチが大きくなり、紹介者自身が板挟みになる可能性があります。少しでも不安がある場合は、カジュアル面談や人事への相談を挟んでから判断するほうが安心です。
合格率について
最後に、読者の方が気になりやすい「リファラル採用の合格率」についても触れておきます。
リファラル採用の合格率は高めと言われている
複数の調査や実務者の声では、リファラル経由の合格率は、通常応募に比べて高い傾向があるとされています。
・ある調査では、リファラル採用の合格率が約20%で、通常応募の約14倍という結果が紹介されています。
・別のメディアでは、50%程度という数字が挙げられており、かなり高めの水準とされることもあります。
・個人の経験ベースでも、通常選考より1.5-3倍ほど合格率が高かったという報告があります。
ただし、この合格率は企業規模・業界・職種・募集ポジションなどによって大きく変動すると言われています。そのため、「リファラルだから必ず受かる」というわけではなく、あくまで選考の一つのチャネルとして捉えておくと良さそうです。
まとめ
この記事では、なぜ多くの人がリファラル採用は気まずいと感じるのか、その代表的な理由と、制度のメリット・デメリット、NG人材の特徴や合格率の目安まで幅広く紹介しました。友人が落ちたときの気まずさや、社内の「えこひいき」イメージなど、心理的なハードルはたしかに存在しますが、一方で、コスト削減やマッチング精度の高さなど、企業と候補者双方にとってのメリットも大きい採用手法です。もし今後、あなたの会社でリファラル制度を利用する場面があれば、相手のキャリアや社風との相性をよく考えたうえで、無理のない範囲で活用していく姿勢が、関係性とキャリアの両方を守るうえで役立つはずです。









