この記事では、休職したときの給料について解説します。やむを得ず仕事を休まなければいけない事情は、誰にでも起こり得ることですよね。しかし、心配なのは給料がどうなるかという点。人は誰しも生活がありますから、身体を休めたり事情を優先したりして休職をするという決断は、簡単なことではありません。休職によって得られる手当や制度もご紹介しますので、もしあなたにやむを得ない事情がある場合には、この記事を参考にしてみてください。
休職すると給料はどうなる?
結論からいうと、会社は休職している従業員に対し給料を支払う義務はありません。これは「ノーワーク・ノーペイ」という原則に基づいているもので、一言でいうと「従業員は契約した労働を終えてからでなければ報酬を請求できない」のです。つまり、仕事をしていない人は給料の前払いや、完了していない仕事の給料を一部でも請求することは認められていないのですね。仕事を欠勤した日に給料が反映されないのと同じ原理です。
さまざまな休職パターンをわかりやすく
それでは、さまざまな休職の理由をピックアップしながら、それぞれの休職でどのような制度が使えたり、手当がもらえたりするのか見てみましょう。先にお伝えしたように、休職している従業員に対し給料を支払う義務は会社にありませんので、ほとんどの場合「無給である」と思っておいた方が良いでしょう。しかし、給料ではなく給付金として支払われることがあったり、会社の判断で給料を支払ったりするケースもあります。
うつ病の場合
うつ病の場合の休職は「傷病休職」もしくは「私傷病休職」とよばれます。これは業務外の理由による病気やケガで、療養が必要な際の休職制度です。長期にわたり入院した利、うつ病になったりした人が、一定期間休職することができます。休職できる期間は企業によって異なり、勤続年数により変わるケースがあるそうです。この場合、給料としては支払われませんが、健康保険から傷病手当金を受け取ることができます。月給の3分の2に相当し、最長で1年6ヶ月間支給が認められます。
ハラスメントの場合
パワハラやセクハラなどのハラスメントが起こり、休職に追い込まれた場合も、会社には給料を支払う義務がありません。しかし、そのハラスメントが「労災」として認められれば、休業補償給付支給請求書を提出することができ、1日につき平均賃金相当額の60%が支給されることになっていますよ。さらに、労災の場合は「休業特別支給金」も申請が可能なので、合わせると月給の8割程度を受け取ることができます。労災認定されるかどうかが分かれ道となりますね。
事件に関与した場合
事件に関与したり、逮捕・起訴されたりした場合の休職は、欠勤対応になります。休職として正式に受理するのではなく、欠勤状態が続くというイメージですね。そのため、給料は一切支払われないことになります。この場合、会社側がすぐに解雇を言い渡すケースは少なく、刑事処分が確定するまでは保留されるそう。理由は、事件への関与や逮捕によって解雇などの処分をした結果無罪判決が出た場合、その社員から訴えられる可能性があるからです。
育児の場合
育児で休職するのは、一般的に「育休」とよばれ多くの子持ち家庭が利用している制度でしょう。育休の場合は、給料という形で支払われることはなく、雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。181日目までは月給の67%が支払われ、その後50%に引きさがります。しかし、2025年4月から創設された「出生後休業支援給付金」という制度により、月給の80%近くが支給される人もいるそうですよ。
介護の場合
介護により休職する場合にも、給料は支払われません。しかし、ハローワーク(公共職業安定所)から「介護休業給付金」が支給される場合がありますので、申請を忘れないようにしましょう。金額は月給の67%で、目安としては2週間程度の休職が必要な人が対象です。介護で休職する期間が終了してから支給されるものなので、休職中の生活費として受け取るのは難しいでしょう。
配偶者同行休業の場合
配偶者同行休業とは、配偶者が海外に行くため同行し、休職せざるを得ない状態に使える制度です。配偶者が長期間外国に滞在する場合、同行して共に生活するために、一定期間休業が認められます。期間は6ヶ月から3年ほどだといい、理由として認められるのは海外転勤、事業などの経営、そして海外の大学への入学などですね。このときの給料は支給されず、手当もないそうですよ。
スキルアップの場合
スキルアップ目的で休職する場合、給料は支払われません。しかし、2025年10月より新たな支援策「教育訓練休暇給付金」が始まります。教育訓練休暇給付金は、スキルアップのために休職をとる人に対し国が経済的なサポートを行う制度です。スキルアップを目指したい人たちが、経済的な理由で学びを諦めることのないよう定められた制度だそうですよ。注意点は、教育訓練休暇給付金を受け取れるのが、教育訓練休暇制度がある会社の従業員のみだということです。
リフレッシュの場合
リフレッシュのために休職する場合の給料については、会社に決定権があります。リフレッシュが目的の休職なので、無給であるケースが多いように思えますが、従業員のリフレッシュのために存在する休暇ということで、取得率を上げるためにあえて給料を支払う会社もあるそうですよ。ジンジャーの調査によると、リフレッシュのために休職している従業員に給料を支払っているのは、なんと全体の95.9%!ほとんどの会社が全額もしくは一部を支給しているのですね。また、仕事だけでなく日常的に心を整える工夫も大切です。エンタメ関連の記事は「CATCH UP LOG」で紹介していますので、リフレッシュ方法の一つとして覗いてみてもいいかもしれません。
まとめ
休職した場合の給料について解説しました。総合的には、休職中の従業員に対し給料を支払う義務が会社にないため、無給であるケースが多かったですね。しかし、会社が負担をしない「給付金」というかたちで国がサポートすることもありますから、会社の人事部やハローワークなどに問い合わせてみると良いでしょう。忙しい現代、私たちの身や心に何が起きてもおかしくはありません。働けなくなった場合の補償について、今から勉強しておくのも良いかもしれませんね。









